
WEBTOONとは?縦読み漫画の魅力を徹底解説!

近年注目を集めている「WEBTOON」。従来の横読み漫画とは異なり、縦スクロールで読み進める形式が特徴的です。
しかし、「WEBTOONって何?」「WEBTOONと普通の漫画は何が違うの?」「縦読みって本当に読みやすいの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、WEBTOONと従来の漫画の違い、縦読み形式が人気の理由について詳しくご紹介いたします。
1.WEBTOONとは?
WEBTOON(ウェブトゥーン)とは、「WEB」と「CARTOON(英語で「漫画」の意)」を組み合わせた、韓国発祥の新しいデジタルマンガ形式です。スマートフォンでの縦スクロール読みを前提にしたフルカラーの縦読み漫画で、スマホを使った新しい漫画のスタンダードとして注目されています。
最近では韓国だけでなく、国際的にも人気を博しているWEBTOON。SNSや漫画アプリを通じて普及が進んでいます。コロナ禍を経て、在宅時間にスマートフォンで漫画を読む習慣が定着したことを背景に、需要が高まっています。2028年には市場規模が約3兆円を超えるとも予想されており、さらなる成長が期待されています。
2.従来の漫画との違い
WEBTOONは、スマートフォンやタブレットでの閲覧を前提としたデジタル漫画であり、従来の漫画とは異なった特徴があります。特に、読み方やコマ割り、色の表現、配信の形式といった点において、従来の漫画と大きな違いがあります。ここでは、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
①読み方の違い
WEBTOON最大の特徴は、縦スクロールで読み進める形式にあります。従来の漫画のようにページをめくるのではなく、指で画面をスワイプするだけでスムーズに読み進められます。特にスマートフォンでの閲覧に適しており、片手で手軽に操作することができます。
②コマ割り・演出の違い
WEBTOONでは、縦スクロールに適したレイアウトが採用されており、コマが縦に連続して配置されています。1コマずつ順番に視界に入るので、読者は流れるような演出を体験できます。
たとえば、ホラーやサスペンス作品では、スクロールすることで驚きの展開が突如現れるといった演出も可能ですし、コマの間隔を広く取ることで緊張感を生み出したり、セリフの余韻を残したりすることもできます。
一方で、従来の漫画は1ページ単位で構成されているため、コマ割りの工夫によってストーリーの流れや緊迫感を演出することができます。
紙の書籍に最適化されたコマ割りで構成されてきたため、見開きページを使って迫力のあるアクションシーンを描いたり、細かいコマを並べることでスピード感を表現したりすることができます。
③カラー・モノクロの違い
従来の漫画では、モノクロが一般的でした。雑誌連載や単行本化の際に印刷コストを抑えるために、モノクロならではスクリーントーンや陰影の使い方によって奥行きや質感を表現するなどの表現技法が発展してきました。
一方、WEBTOONでは、ほとんどの作品がフルカラーで描かれています。これは、スマートフォンやPCといったデジタルデバイスでの閲覧を前提としているため、カラフルな表現が視認性を向上させ、読者の没入感を高められるからです。
④制作環境・配信媒体の違い
WEBTOONの制作は、完全にデジタル環境で完結することが一般的です。作画から編集までがすべてデジタルツールで行われ、「LINEマンガ」「ピッコマ」などのプラットフォームを通じて配信されます。作品はアプリやWebサイト上で連載され、読者は基本的にオンラインで閲覧します。
作品によっては単行本化されることもありますが、紙媒体よりもデジタル配信のほうが主流となっています。また、ユーザーの反応を見ながらストーリーを調整できる柔軟な配信形式も特徴のひとつです。
一方、従来の漫画は、雑誌連載や単行本化を前提として制作されます。特に日本の漫画業界では、雑誌で連載され、その後に単行本化される流れが一般的です。紙媒体向けに制作されるため、コマ割りや構図は印刷されたときの見え方を考慮する必要があります。しかし、近年では電子書籍市場が拡大しており、WEBTOONの影響を受けてフルカラー化された漫画や、スマホ向けに最適化された作品も増えてきています。
▼紙の漫画と電子漫画のメリット・デメリットは、以下の記事で詳しくご紹介しています。
3.WEBTOONが人気な理由とは?
WEBTOONは近年世界的に急速に普及し、多くの読者を獲得しています。その背景には、スマートフォンに最適化された閲覧環境、グローバルな影響力の拡大、そして作品の多様性といった要因があります。ここでは、WEBTOONが人気を集める理由を詳しく見ていきましょう。
①スマホ最適化で読みやすい
WEBTOONの大きな強みは、スマートフォンでの閲覧に最適化されていることです。従来の漫画のようにページをめくる必要がなく、指でスクロールするだけでスムーズに読み進めることができます。特に、以下の点が読者にとって大きなメリットとなるでしょう。
・ページをめくらずに読める
WEBTOONは縦スクロール形式のため、従来の漫画のように見開きやページの切れ目を意識することなく、ストーリーに没入できます。
・片手で手軽に読める
スマートフォンを片手で持ち、親指でスクロールするだけで進行できるため、通勤・通学の移動中やちょっとした隙間時間にも楽しめます。
・待ち時間や外出先での閲覧に適している
紙の漫画は持ち運ぶ手間がありますが、WEBTOONはスマートフォンさえあればいつでもどこでもアクセス可能です。特にスマホ世代にとっては、WEBTOONに利便性を感じることも多いでしょう。
②グローバルな影響力が拡大
WEBTOONは、もともと韓国で誕生したデジタル漫画の形式ですが、現在では世界中でヒットし、グローバルなエンターテインメント市場で大きな影響力を持つようになっています。近年では、WEBTOONの人気作品が映画やドラマとして映像化されるケースも増えています。また、各国でプラットフォームが展開され、WEBTOONの認知度を高めています。
このように、WEBTOONは単なる漫画の枠を超えて、映像やゲームなどのメディア展開を通じてさらに人気を拡大しています。
③作品の多様性が広がる
読者の反応をタイムリーに反映させやすいというデジタル配信の特性を活かし、従来の漫画と比べて多様なジャンルや表現スタイルが生まれやすいのもWEBTOONの特徴です。
WEBTOONは、デジタルデバイスに最適化されていることもあり、話題作がSNSを通じて瞬く間に広がることが多いです。また、プラットフォーム側でランキングやおすすめ機能が充実しており、新しい作品が発掘されやすくなっています。
恋愛、ファンタジー、ホラー、アクションなど、多様なジャンルが揃っており、幅広い読者層を獲得しているほか、従来の漫画では難しかった新しい表現手法が生まれているのも特徴でしょう。
このように、WEBTOONはデジタル時代に適応した新しい漫画の形として進化を続けており、今後もさらなる人気拡大が期待されています。
4.まとめ
WEBTOONは、スマートフォンに最適化された縦スクロール形式のデジタル漫画として、近年急速に人気を集めています。本記事では、WEBTOONと従来の漫画の違いやその魅力について詳しく解説してきました。
WEBTOONの人気が高まっている背景には、スマートフォンの普及とデジタルコンテンツの需要拡大があります。WEBTOONはすでに世界各国へと広がり、各国の文化に合わせた作品が次々に生まれています。映像化作品をきっかけにWEBTOONに興味を持つ人も増えているので、より広い層へとリーチできる可能性が高いでしょう。