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【発注者必見】漫画制作の専門用語とフロー解説

企業広報、Webマーケティング、教材、あるいは個人出版など、さまざまな分野で漫画はその分かりやすさから強力なツールとして活用されています。しかし、いざ漫画家や制作会社に発注しようとすると、「ネーム」「トーン」「CMYK」「尺」といった専門用語が飛び交い、打ち合わせに不安を感じる方は少なくありません。

専門用語を理解していないと、意図が正確に伝わらず、無駄な手戻りが発生したり、最悪の場合、納品物のクオリティが下がったりしてしまうリスクもあります。

そこでこの記事では、漫画制作を発注する立場にある皆様がクリエイターと円滑にコミュニケーションを取るために、漫画制作の基本プロセスを追いながら、各工程で不可欠な専門用語を解説します。

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1. 漫画制作の基本プロセスと専門用語

漫画は、大きく「企画・構成」「作画・仕上げ」「印刷・納品」の3つのフェーズを経て完成します。発注者が特に理解しておくべき用語を、工程順に解説していきます。

1-1. 企画・構成フェーズの専門用語

用語 意味
プロット 物語や説明の骨子となる、大まかなあらすじや構成案。起承転結や、盛り上がるポイント(クライマックス)を定めたものです。

▼プロットについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
https://mangaka.co.jp/column/manga-plot/

シナリオ 漫画の設計図となる文章。セリフや状況設定など、漫画家が絵にするための土台となります。

▼ネームについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
https://mangaka.co.jp/column/name/

ネーム シナリオを基に、コマ割り、構図、キャラクターの表情、セリフの配置などを大まかに描いたラフ案。
コマ割り ページ内でコマをどのように配置し、視線の流れを作るかという構成。読者の誘導やテンポを決定づけます。
ページ数/話数 漫画の納品単位。Web掲載の場合はスクロール単位、印刷の場合はページ単位で指定します。

 

1-2. 作画・仕上げフェーズの専門用語

用語 意味
下書き(ラフ) ネーム(設計図)に基づき、キャラクターや背景の構図、ポーズなどを大まかに描いた段階の絵です。
線画(ペン入れ) ネームや下書きを清書し、最終的な線の形にすること。この工程後の修正は大きな工数(コスト)がかかるため注意が必要です。
設定画 登場人物の見た目、衣装、表情パターンなどをまとめた資料。最初にこれを共有することで、キャラクターの統一性が保たれます。
トーン 漫画特有の網状、点状の模様。陰影や質感、心情表現などに用いられます。
ベタ 画面を黒く塗りつぶすこと。キャラクターの髪や服、背景などで使用され、画面にメリハリを与えます。
フキダシ/セリフ キャラクターの会話や思考を記載する部分。文字のフォントや大きさ、配置も品質に大きく影響します。
描き文字 効果音(例: ドンッ、ザーッ)や感情表現などを、作画として描いた文字。

 

1-3. 印刷・納品フェーズの専門用語

用語 意味
入稿 完成した漫画のデータを、印刷所やWeb媒体の運営元に渡すこと。
解像度(dpi/ppi) 画像のきめ細かさを示す単位。印刷物なら300〜350dpi、Web掲載なら72ppiなど、用途によって適切な数値を指定する必要があります。
CMYK/RGB 色の表現方法の違い。
・CMYK:主に印刷物で使用(シアン、マゼンタ、イエロー、キープレート/黒)。
RGB:主にWeb、ディスプレイで使用(赤、緑、青)。
トンボ/断ち切り 印刷物特有の用語。断ち切りは、仕上がりサイズよりも大きく描いておき、裁断で綺麗に仕上がるようにする領域のこと。トンボは裁断位置を示す目印です。

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2. イラスト・漫画動画制作での専門用語

漫画以外にも、イラストや動画を制作する際に役立つ専門用語を解説します。

2-1. イラスト制作で使われる専門用語

用語 意味
一枚絵 ストーリーの連続性がない、単独のイラスト。漫画と異なり「ネーム」や「コマ割り」は不要です。
レイヤー 画像編集ソフトで使われる層の概念。線画、色、背景などを層(レイヤー)で分けて管理することで、修正や加工が容易になります。
PSD/AIデータ 編集可能なファイル形式。PSDはPhotoshop、AIはIllustratorのデータで、発注者が後の加工を考えている場合はこの形式での納品を依頼します。
描き起こし 既存のイラストや写真を参照せず、ゼロから新たにイラストを制作すること。

 

2-2. 漫画動画制作で使われる専門用語

用語 意味
絵コンテ 動画の動きやナレーションの尺(長さ)を考慮して作成された設計図。漫画の「ネーム」に近いですが、時間軸の概念が含まれます。
尺(しゃく) 動画の長さ(時間)。ナレーションや音楽の長さも考慮して設定します。
ナレーション(N/A) 映像に合わせる語り。ナレーターの選定や音声収録の専門知識が必要となります。
MA(Multi Audio) 音楽(BGM)、効果音(SE)、ナレーションのバランス調整など、音声に関する最終編集作業。この作業の有無で動画の完成度が大きく変わります。
アスペクト比 画面の縦横比。YouTube(16:9)、Instagramストーリーズ(9:16)、SNS広告(1:1)など、媒体によって適切な比率を指定する必要があります。

 

3. よくある質問Q&A

専門用語が絡む、発注時のよくある疑問を解消しましょう。

3-1. 漫画の「ネーム」と漫画動画の「絵コンテ」の違いは?

どちらも制作物の構成を示す設計図ですが、最も大きな違いは時間軸の有無です。

・ネーム(漫画)

ページの構成、コマ割り、視線の流れといった静止画の構成に注力します。

・絵コンテ(漫画動画)

各カットの秒数やナレーションの長さ(尺)を細かく指定し、動画としての流れを設計します。

3-2. 「線画」が完了した後の大幅な修正はなぜ難しいの?

線画が完了すると、その後にトーン貼り、彩色、フキダシの配置といった作業が順次行われます。線画を大きく変更するということは、これらの後工程すべてをやり直す必要があるためです。そのため、大幅な修正はネームや下書きの段階で行うのが一般的であり、線画以降の修正は追加費用が発生する原因となります。

3-3. 漫画をWeb掲載する場合と印刷する場合で、発注時に伝えるべきことは?

【解像度】と【CMYK/RGB】の違いが重要です。

・Web掲載(Webtoon、SNSなど)

72ppi程度の解像度で、RGB形式。

・印刷(冊子、パンフレット)

300〜350dpi程度の高解像度で、CMYK形式。

クリエイターが制作に取り掛かる前にこれらの仕様を明確に伝えることで、後からの変換による画質低下を防げます。

4. まとめ

漫画制作、イラスト制作、漫画動画制作といったクリエイティブな発注において、専門用語はクリエイターとの「共通言語」になります。

この記事で解説した用語を活用することで、発注者としての意図を正確に伝え、クオリティの高い納品物を得るための環境を整えることができます。これらの知識を活用し、プロジェクトを成功に導きましょう。

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